(株)日動建設

さまざまな家づくりの形がある中で、夢ハウスとご縁があり無垢材を取り入れることになってから、私は実際に新潟の工場を視察したり、どうやって無垢材の良さをお客様に伝えているのかを勉強してきました。その中で、夢ハウスはとにかく乾燥に優れ特許取得をした乾燥機があり、品質加工促進法など厳しい法律下でも、ゆがみや曲がりの少ない無垢材のすばらしい建物だと確信したんです。木造住宅は昔からありましたが、自然乾燥では木の内部の結合水が抜けきらず、建付けが悪くなったり、ねじれが生じたりさまざまな問題も抱えていました。それが夢ハウスの技術によって、SD15という水分が15％以下になった素材の使用が可能になり、外の湿度に適合し木材特有のデメリットを克服しただけでなく、工業製品を使わない家づくりができる魅力があり、95％まで水分を抜いた木だから狂わない。扱う以上は乾燥がすべてだと確信しました。
弊社が手がける住宅は、檜や杉、赤松などさまざまな素材を適材適所で使うことを非常に大切しています。HOONEというプランでは、檜と米松、赤松など３種類ほどの木材を使い分け、特に、檜は万能で多種多様な使い方ができます。檜以外にも土台にはヒバや栗などを使いますが、これらの素材は硬く、ヒノキチオールという香りを発散することによってシロアリが寄りつかないといったメリットも特徴です。木の長所を活かした家づくりの研究を重ね、乾燥がしっかりしていて狂いがなく、将来的なアフターメンテナンスの少ない家に特化した安心安全な暮らしを提供しています。

一番の理由は、環境と健康です。カーボンニュートラルの一面ももちろんありますが、工業製品化した素材をできるだけ使用せず、ホルムアルデヒドやシックハウス、ハウスダストなどの問題を抑えた家づくりをしていくべきだと思っています。今、喘息やアトピーなどアレルギー持ちのお子さんが非常に多いですよね。工業製品化した素材は、湿気をあまり吸わないので湿度環境が悪く、湿度が高いとカビやダニが出ます。ダニの死骸は埃と混ざってハウスダストの原因にもなりますし、工業製品は接着剤を使うので、家中をぐるりと工業製品に囲まれていたら、身体に影響がないとは言えません。弊社でも今まで多くの建造物を手掛け、工業製品化した素材も使用してきましたが、これからは無垢材の家の良さをもっと伝えていき、まるで森林浴をしているかのような木の家に住んでほしいと思っています。

設計者の意向ももちろんありますが、住むのはお客様ですから各家庭のニーズをしっかりと掴んで設計に活かすことが大切です。そして、無垢材の良さを理解してもらうことも必要不可欠。建築資材の違いは、一般の方には判別が難しいところです。そのため、工業製品と無垢材の違い、それぞれの長所・短所を根拠に基づいて説明するための工夫が展示場に詰め込んでいます。スリッパを用意していない理由もその一つで、床暖が入っていると勘違いしてしまうほどの温かさを体感していただけます。比較実験として、冬の床を想定して工業製品と無垢材を冷やしておき、お客様に触ってもらうのですが、工業製品はヒヤッと冷たく呼吸をしないので結露してきます。この実験で分かるのは、冷える建物は人間の熱を奪うということ。東京大学の名誉教授であり、木の権威でもある有馬孝禮先生が、木造と鉄筋コンクリートの巣箱でのマウス実験をしたところ、生殖器機能に影響を及ぼし出生率が低下した結果が報告されています。冷える建物が人に及ぼす健康被害は大きいのです。さらに、木は殺菌抗菌効果があり、インフルエンザなどにかかる確率が低いなど、無垢材の家の良さを裏付けるデータが出ています。このような実験の様子をお客様ご自身の目で見てもらって納得いただき、昔からの棟梁が率いる確かな職人たちが魂を込めて一棟一棟作り上げていく。それが、絶対に後悔させないための家づくりであります。また、お客様が一番気になることは「お金」の問題です。弊社では、住める状態にすることが誠意だと思いますので、各部屋の収納・照明、コンセント２つを標準に、追加しなくてもそのまま住める“オプションなし”の価格を提示させていただいています。