創業から約半世紀。素材にこだわり、技術にこだわり、天然木の建築にこだわる「望月建業株式会社」。 そのこだわりの先には、お客様の「健康」を一番に考える想いと木の家の本当の素晴らしさを後世に伝えていく信念があります。
健康に暮らすために欠かせない天然木・自然素材を使用し、「健康」と「確かな性能」をテーマにした後世に受け継ぐ家づくり
集成材は一切使用せず、天然木・自然素材にこだわる理由を教えてください。
木も私たちと一緒で生き物。木は自然から生まれてくるもので、人間が作り出すことは不可能です。木も呼吸し空気を浄化しますし、湿気を吸って家をほどよく調湿してくれます。一番は天然木の匂いの違いに気付きます。良い匂いというものは目には見えませんが、なんとなく気持ちが落ち着き印象に残るものです。子どもは、イヤなものや不快なところに近づきませんよね。本能的に子どもでも分かる「良い家」は、匂いで決まると思っています。夏になると弊社の木材には、カブトムシがいることもありますが、生き物も本能的に分かっているんだと思います。そういう生き物同士で調和していくことが大切なのではないでしょうか。何千年も木の文化が続いているように、良いものは後世まで残っていると歴史が証明しています。だから、天然木材にこだわるのです。
見えないところを大切に、人にも環境にも優しい素材を使用
なぜ、いち早く健康や環境に着目し、そのための家づくりを行っているのでしょうか?
住んでから「本当に良かった」と思われる家は、木の家しかないと思っています。その中でも「健康的に豊かに過ごしてもらいたい」、それが一番重要だと感じたためです。いくら良い木材を使っていても身体に悪い素材を使ったら健康になれません。例えば、新建材を使った家では、アトピー・喘息・アレルギーなど身体が反応してしまいますし、特に小さいお子さんの夜泣きが止まないのは、皮膚に建材が入り込んでいる可能性もあります。それが目に見えないシックハウスの怖さです。天然木や自然素材を使用した家では、アレルギーが改善されたり、喘息の薬を飲まなくなったり、冷え性が改善されたという事例があるように、「健康」でないと豊かな生活には結びつきません。天然木・自然素材を使用することも「健康」のためで、木の呼吸を妨げるものは人の呼吸、健康も妨げてしまうのです。今、食材で無添加を求める方がいらっしゃいますが、家にはまだそこまで求められていませんし、天然木・自然素材を謳っている住宅メーカーや企業はそういません。子どもに無添加のものや衣類だとコットンを求めるのと同じように、家の素材も重要視してほしい。間取りとかではなく、どういう素材を使うのか?どんな暮らしになるのか?健康的な暮らしは家づくりにあるということを気付いてほしいですね
専属大工集団で、日本の伝統技術を活かした木造建築を強みに
創業以来、一貫して「専属大工」を置き、育成にも取り組んでいるのはなぜでしょう。
先代の父が創業したのですが、当時は大工の技量が重要視されていました。しっかりした技術や丁寧な仕事は、自然素材を使った家同様、良い家として後世に受け継がれています。しかし、和風建築や数寄屋造りは、ハウスメーカーさんに依頼してもできませんし、この技術を取得した大工さんはどんなこともできます。そんな日本文化の技術を継承していきたいと、専属大工集団を形成し、人材育成に取り組んでいるのです。時代の流れで和風建築が少なくなってきていますが、なくなるものではないと思います。しかし、最近は大工になりたい若者が減ってきました。そのため弊社では、まず社員として採用し、1人の親方に就かせ修業させます。一人前になるには5年~7年かかりますが、その後は独立できます。もちろん弊社の専属大工で。いずれ親方とは同じ土俵に立つわけですが、この世界は実力社会。自分のやる気次第でどうにでもできます。大工は少ないけれど、「できる」ことが強みになる、なくてはならない存在です。
本当の意味での「豊かな暮らし」を求めて
木材の提案からはじめる家づくりは珍しいと思いますが、どういった理由からでしょうか?
家とは幸せをつくるもの。一生住むものだから、健康的に暮らせて住み心地が良いものでなくてはならないと思います。コロナ禍で生活スタイルが大きく変わりました。だから、有意義な時間を過ごせる癒しの場でなくてはならないと感じます。そのため、寝室はあたたかい床材、リビングならあたたかいのはもちろん、傷が付きにくく丈夫な床材、尚且つ足触りの良いものをというように、適材適所の木材を使って、健康と環境につながるよう提案しています。さらに、木が初期の性能を維持できるようにするには、素材や工法、大工さんの技術だけではなく、それに関わる白アリ予防対策や木の呼吸を妨げない断熱効果など、耐震性より耐久性を高めさせることを考えた提案もいたします。どうしても見えない部分は置き去りにしてしまう傾向あるので、そんな見えない部分にも注力しています。