工務店とハウスメーカーの違いをシンプルに言うと・・・

2021.10.21
工務店とハウスメーカーの違いをシンプルに言うと・・・

家を建てるとき、多くの方がはじめに決める『工務店にするかハウスメーカーにするか?』

ここでは、工務店とハウスメーカーの違いをシンプルにご説明します。

工務店とハウスメーカーの違いをシンプルに言うと

工務店とハウスメーカーの違いをシンプルに言うと下の図のようになります。工務店にもハウスメーカーにもそれぞれに良いところがたくさんあるため一概には言えず、あくまで世間一般的なイメージとなります。

工務店は注文住宅が基本。設計やデザインの自由度が高いのが特徴です。また、アフターメンテも長い付き合いで臨機応変に対応してもらえるところが多いようです。

ハウスメーカーは規格住宅のモデルラインナップや実際に内覧できるモデルハウスが充実していて、早い段階で家の完成図や予算感、納期をイメージしやすいのが特徴です。保証内容が詳細に決められているのも安心。

そもそも工務店とは?ハウスメーカーとは?

工務店とは?

工務店とは、その地域で戸建住宅や公共施設などを建てる建設会社を指します。工務店という言葉は法律上の定義ではなく、地場の限られたエリアで棟梁や親方が職人を率いて家を作る建築会社を伝統的にこう呼んできました。

工務店が建築工程(大工仕事、プレカット・刻み、足場組み、左官工事、屋根工事、下水道工事、電気配線など)の手配や管理を行います。これらの作業の大部分を自社で行う工務店もあります。

家の外観やデザイン、間取りや導入住設をいっしょに決めていくことが多く、会社ごとに得意な施工やこだわりのデザインなど『売り』が違うのも特徴。地域密着型でアフターケアも融通が効くところが多いでしょう。

ACphotoより

ハウスメーカーとは?

全国規模の大手ハウスメーカーを指します。ハウスメーカーという言葉にも、法律上の定義はありません。

対応エリアは全国。仕様が統一され、工期が短い傾向があります。また、仕様や性能が明示された商品ラインナップが充実し、そのモデルハウスを住宅展示場などで内覧できることが多いです。そのため、建てる前から完成の様子をイメージしやすいメリットがあります。保証の条件も明記されていて安心です。

工務店とハウスメーカー、両者のメリット、デメリットをもう少し詳しく見ていきましょう。

工務店のメリット、デメリット

  • 注文住宅が基本。間取りや壁・屋根の材質、設計デザインの自由度が高い(施主さんが決められる)。ゼロから自分の希望通りの間取りの家を作りたい場合は工務店がおすすめ。
  • キッチンやバスルーム、サッシの住設メーカーを施主さんが選びやすい(施主さんの希望メーカーを導入しやすい)。
  • 工務店のこだわりや得意な施工の恩恵が受けられる(たとえば、吹き抜けに梁を通す、リビングに太いひのきの柱を見せる、県産材の無垢フローリングにする、など)。
  • 注文住宅ゆえ、完成のイメージが持ちにくく、導入住設(キッチンシステム、バスシステムなど)が実際に設置されたイメージを持ちにくい。

ハウスメーカーのメリット、デメリット

  • 住宅モデルや規格、仕様が充実。打ち合わせの早い段階で、家の完成イメージや予算感をイメージしやすい。
  • 住宅展示場やモデルハウスが充実していて、完成イメージ(内観や外観デザインなど)を把握しやすい。
  • 工期が短い傾向あり。保証内容・条件がはじめからしっかり決まっている。
  • 標準規格からはずれる間取りやデザインが難しい、あるいは費用がかかる。希望のメーカーのシステムキッチンやバスシステムがあっても、指定メーカー以外の場合、設置できない、または設置してもハウスメーカー側の保証対象外となる場合がある。

工務店とハウスメーカー。どっちで家を建てる人が多いの?

最近新築を建てた方1,000人以上を対象としたアンケート(株式会社エニワンにより2019年に実施)によると、ハウスメーカーが59%、工務店が39%。ハウスメーカーで家を建てる人の方が少し多いようです。

また別の調査によると、大手ハウスメーカーのシェアは2〜3割、地域密着の工務店やビルダーのシェアは5割程度というデータもあります。

以上、『工務店とハウスメーカーの違いをシンプルに言うと・・・』でした。理想の家づくりにお役立ください。